経営センスを鍛えるビジネスゲーム、ビズストーム

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【10周年AWARDインタビュー④】お客様のビジネスを理解し 結果を出す営業に一気に育てるビズストームの効果

成長するベンチャー企業の第二新卒・新卒向けビズストーム研修

合同会社Summerfield 代表社員 

夏原 馨 さま(ビズストーム認定インストラクター)

聞き手:箕作千佐子(ビズストーム開発者)

ビズストームでは、10周年記念企画のひとつとして「ビズストームの効果」をテーマとしたアワードを開催いたします。この記事はノミネートされた事例についてインタビューでご紹介するもので、後日投票により受賞者が決定します。

→10周年記念アワード記事一覧

――新入社員研修でビズストームをご活用いただいたと伺っています。どのような研修だったのですか?

導入したのは、高級な商材をメインで扱う通販サイトを運営する会社の新入社員研修です。ベンチャー企業で社員数が100人から300人に増加する成長著しいタイミングで、営業力の強化が急務となり採用が強化された時期にこの研修の利用を開始されました。

 

――新入社員研修というと、学校を卒業したばかりの若い方ばかりの研修でしょうか?

はじめは第二新卒採用、中でも社歴や学歴が既存社員に比べて”弱い”が、魅力がある人材を発掘する「ポテンシャル採用」での利用がきっかけでした。
全くの異業種・未経験の人材を短期間で即戦力を育てるために独自に構成したブートキャンプのような濃厚な2週間の研修プログラムの中に、ビズストームはピッタリだ!と採用いただきました。

 

――ということは今までの新入社員とは違うタイプの方々が対象だったということでしょうか。

この企業では、新卒採用は高学歴のいわゆるキラキラ人材を多く採用していました。地頭が良く、エリート意識が高く、配属後もバリバリ前のめりに働くイメージの人材です。

一方、ポテンシャル採用では、学歴や経験を度外視した素養のいい人を選抜する方針に変えて採用を行いました。結果、バーテンダーや美容師などの様々なバックグラウンドを持つ人が受講生になりました。

これまであまりビジネスを意識してこなかった彼らに、ビジネスの仕組みを知ってもらうという目的でビズストームはぴったりだ、と採用いただいたのが始まりです。

 

ポテンシャル採用向けの研修効果が予想以上に高かったので、わずか数カ月後の新卒採用の研修にも採用されました。新卒研修はもともと有名な大手研修会社が一括して受注していたのですが、そんな中でビズストームが採用されたのはポテンシャル採用での研修をかなり評価いただいた結果です。

 

――ポテンシャル採用の方々への効果が高かったというのは、具体的にはどのようなことでしょうか。

そうですね。
第一に、研修を受けた社員たちの営業成績がとても高かったこと。
予想以上に営業成績が良かった。たとえば配属後半年間で、先輩の営業社員を超える成績をあげられる人もいました。人手不足だった現場でポテンシャル採用のスキームが高く評価され、その強みを産んだ要素として研修もかなりよかったよね、と。
ポテンシャル採用のスキームで入社した人の中には、その後出世している人もいるそうです。

 

この会社の営業は、魅力的な中小企業の商品や店舗を見つけて、商品やサービスをサイトに出品してもらうことが主な仕事です。そのため、ビズストームを通じて世の中の商売の仕組み、特に出品をお願いするお店の考え方や気持ちが分かるようになってもらうことが狙いでした。

お客さんがどんな市場で戦うのかとか、赤字になるとこんなに悔しいんだ!のような考え方や気持ちをゲームで体験しているからこそ、リアル感を持ってお客さんに寄り添えるようになった。結果として、営業成績に繋がったのだと思います。

 

ビズストームは、座学ではなく「体感する」ことで、短時間でリアル感のある学びが身につくすてきな教材だと思います。

 

――B to B企業が顧客のビジネスを理解するための研修としてビズストームを使うのはおすすめの使い方のひとつではありましたが、ここまでわかりやすい成果があったというのは嬉しい事例です。他にもなにかお役に立てていることはあったでしょうか。

はい。ビズストームの研修を受けている様子から、人物の傾向を把握するアセスメントをして人事の方に情報提供ができたので、その点も大変喜ばれました。

ビズストームは、非常に性格が出るゲームだと思うんです。値付けの仕方一つとっても、慎重さがあるとか、大胆とか、ビビりとか、打たれ弱いとか、いろいろなことがわかるんですよね。

そういった性格に関する情報があると、配属先で配慮ができてとても助かるようで。

なかには見た目の印象とプレイ時の性格が異なるような方が、そうした情報を人事から現場に共有することで安心感を持って受け入れられた事例もあったようです。

 

――確かに人材アセスメントとして活用したいというご要望もよくお聞きします。理解力や処理能力、情報収集力、戦略性など能力的な面だけでなく、普段は隠れている性格や考え方の傾向も現れてきますよね。

実際に、少しやんちゃな見た目で大胆なことをしそうな印象をうける受講者がいたんですけど、ビズストームをプレイしている様子は、本当に、すごく実直で控えめで。

かなり慎重に商品カードを出していたので、これはチャラい第一印象と本来の性格が違う可能性があるなと。

 

配属現場にそうした気づきを共有して事前にご理解いただけたので、現場配属当初に「外見の期待を裏切らないように自分を大きく見せることはない」と声がけをしていただき、本人はとても安心してキャリアをスタートできたようです。

 

ちなみに、その人はその後も、出世頭として活躍されて、6年ほどで支店長まで上り詰められました。生来の実直な性格と、研修ブートキャンプを通して考える習慣が身についたことで、現場での育成者としての役割も果たしていると聞いています。

 

――すごいですね。ポテンシャル採用のまさに好事例ですね。新卒の新入社員の皆さんにもご活用いただいたと伺いましたが、そちらでは何か印象的なことはあったでしょうか。

ありましたよ。

彼女は日本の大学に留学してそのまま日本の会社に就職した外国人だったんですが、ビズストームで1番になれなかったという体験が、その後にも非常に大きな影響を与えたようです。人事の方曰く、謙虚になったと。

ほぼ人生で初めての挫折だったんでしょうね、彼女は「なぜ私が負けたのか?」と強く悔しがって、それはそれは熱心に私に一緒に敗因分析を求めてきたほどです。

 

――そのような挫折体験が成長のきっかけになるのですね。丁寧な敗因分析をされたんですか?

振り返って、「このタイミングでもうちょっと強気で出せばよかったね」とか、「ここでは商品力をあげた方が良かったよね」とか伝えながら、最期は、「参加する人によって左右されるから絶対の世界なんかないんだよ」みたいな話をしたのを覚えています。

 

高学歴の人のなかには、答えのある中で正解を出し続けて成功してきた「体験」が強烈で絶対、という方がいらっしゃいますよね。彼女は典型的なパターンでした。
しかし人生には必ずどこかに理不尽な結果が出てくるものなので、ビズストームの「ストーム」などを通して“そういうこともあるんだ”って体験ができたのも、非常に良かったんじゃないかと思います。

 

――それは彼らがこれから仕事をしていくにあたって、とても重要な体験ですね。本物の仕事ではなく、まずゲームの体験でワンクッションおけるのも、これからの時代にマッチした活用方法のように思います。

ビズストームの多様な効果をお聞きできて、とても興味深かったです。ありがとうございました。

 

<執筆 石川梨絵子(ビズストーム認定インストラクター/中小企業診断士)>

 

 

 

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