経営センスを鍛えるビジネスゲーム、ビズストーム

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法律事務所 様

研修提供 : 株式会社ビズストーム 乾竜夫(ビズストーム認定インストラクター)

受講者  : ベトナム人事業経営者

時 間  : 3時間(中級)

 今回は、兵庫県の法律事務所様からのご要望をいただき、ビズストームを実施しました。弁護士とスタッフの方7名がご参加くださり、これからのビジネスを考える一助として取り組まれました。

 

1.ビズストーム実施の背景

 お申し込み頂いた法律事務所は、顧客層を個人中心から企業中心にシフトしている最中だそうです。そのため、企業経営者がどのような視点から物事を考え、意思決定しているかについて把握しておくことは、弁護士や法律事務所のスタッフにとって必要不可欠と考え、ご依頼をいただきました。

 

2.  カリキュラム

  9:45-10:45 概要・ルール説明、練習1期

   10:55-12:10 中級5期

   12:10-12:45 振り返り、講義、まとめ

 

3.ゲームの結果と振り返り

(1)ゲームの結果

 食品業界の大規模市場Aを独占した方が26コインで優勝されました。その戦略は、序盤は商品を売らずに経営力を高めることに集中し、3期目から販売を開始して終盤一気に売り上げを伸ばすものでした。食品業界の市場Aは、他に参入する競合がいないブルーオーシャンだったため、思い通りに進めて見事トップを獲得されました。

   その他の方々は、食品業界、IT業界とも中規模市場Bに参入する方が集中し、思うようにコインを増やせない状態でした。特に残念だったのは、トップの方と同じ戦略で、IT業界の市場Bを主戦場とした方でした。4・5期のコイン獲得数では参加者中トップだったのですが、序盤での落ち込みを挽回できずに結果は2位でした。

(2)振り返り

  ゲーム終了後に、それぞれの戦略や気づきを振り返っていただきました。

  • 練習でALL市場は顧客が多いと思って参入したが手を広げすぎて失敗した。
  • 家族で生活できることを想定した事業運営だったため、コインは増やせなかったが、目標通りにできたので満足だった。
  • 最初からスタッフを採用したが、スタッフを有効活用できなかったので、次回やるときは1人でやる。
  • 周りをみる余裕がなく自分のことで精一杯だった。地道にやることでなんとかコインを増やすことができた。
  • 品質の良い無農薬野菜を販売する会社を想定し、収益よりも良いものを世に広めることを目的に事業運営を行なった。コインは増やせなかったが、目標通りに進めることができて満足だった。ただし、良いものを世に広めるためには宣伝も必要だということに気づいた。
  • IT市場は成長市場ということで、バブル的なものが来ると予想して選択した。

 今回の研修で特徴的だったのは、参加者それぞれが異なる価値観でビジネスの目的を設定していたことです。事業を大きく成長させることを目的にした方々がおられる一方、大きな成長は望まずに家業として事業を維持することや社会貢献を目的にした方々がおられました。現実のビジネスの世界でも、これと状況は同じです。どちらが良い悪いではなく、価値観の相違で、戦略を考える前提の「経営理念」の違いだといえます。  

    ただし、継続して事業を運営していくためには、相応の利益が必要であることについては、皆さんご理解しておられました。

 

4.  研修の効果

 弁護士およびスタッフは、企業経営について特段の知識や経験はありませんでしたが、ゲーム形式で企業経営をシミュレーションすることで、その面白さと難しさを体感できた、とのことです。  

 「市場ごとの特性の違い」「競合がいない市場で戦うことの重要性」「人を雇うと固定費がかかること」「研究開発の重要性」など、企業経営においては「あちらを立てればこちらが立たず」といったような各要素の微妙なバランスを取っていくことが重要であることを理解できたとのことでした。

    今回は、時間の都合で5期3時間だったため、「もう少し長い事業期間でやり、ゲーム終了後の経営理論との紐付けをする時間をもっと取りたかった」とのご要望もいただきました。また、チーム戦も試してみたいとのことでした。(以上)

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